新型コロナウイルス対策の影響に各種の感染症、世界各地で発生
新型コロナウイルスの流行が始まって、ワクチン接種などで流行の拡大は制御されつつあります。その一方で、今年は新型コロナ以外の感染症の流行が世界各地で次々と報告されています。
◇世界の感染症流行状況に異変発生
今年は世界各地で感染症の流行状況に異変が起きています。シンガポールやブラジルではデング熱の患者数が例年を大きく上回っています。イスラエルでは30年ぶりとなるポリオ(小児まひ)の感染者が発生しました。アフリカのケニアでも1995年以来の黄熱の流行が拡大中です。オーストラリアでは日本脳炎の初の流行が発生しました。これに加えて、欧米などでは小児の急性肝炎が急増しています。
このように世界各地で古い感染症の再燃や、新しい感染症の流行が次々と発生しているわけですが、これには新型コロナの流行が影響しているようです。この原因として考えられるのは、各国の保健当局が新型コロナ対策に追われ、今まで日常的に行ってきた感染症対策に大きな遅れが生じている点です。
新型コロナウイルスの感染防止に注目されていますが、世界各国ではデング熱や急性肝炎の発症の変化が起きています。
新型コロナの流行は、保健医療システムに大きな負荷を掛けています。その影響により、感染症の再燃や新たな地域での流行、新しい感染症の発生を起こしていると考えられています。今後、こうしたコロナ流行に併発する感染症にも注意をしなければなりません。