蓮舫氏が「私はトップダウンではなく、ボトムアップ」と小池知事を牽制です。しかし、臨機応変に結果を出すことが重要では?
東京都知事選に立候補を表明している蓮舫氏ですが、言動が度々疑問視されていますが、また首をひねってしまうような発言をしています。
蓮舫氏は「知事がトップダウン的に決めているものが目立つ」と、今の都政運営を非難したうえで「私はトップダウンではなく、ボトムアップ」と述べましたが、これまでの蓮舫氏からボトムアップはなかなか想像が難しいのではないでしょうか。
蓮舫氏「私はトップダウンではなく、ボトムアップ」
蓮舫氏は14日の記者会見で、記者から「副知事じゃダメですか」と少々嫌味な質問をされましたが、ここは「副知事じゃダメです。知事でなければいけないと思います」ときっぱり反論しました。しかしその後、政策決定に触れ『今は残念ながら知事がトップダウン的に決めているものが目立つんですね』と小池都政を批判したうえで『私はトップダウンではなく、ボトムアップ。現場の人、専門家の方々、NPOの人たち、さまざまな人たちに入っていただいて議論して、それを政策として挙げて、最終的に知事が決定する。そういう都政をしていきたいと思っています』と述べました。
蓮舫氏といえば、民主党政権時の「事業仕分け」のイメージが強く、当時は現場の反発に対して「2位じゃダメなんですか」と切って捨てました。この現場の意見を聞かないイメージが強すぎて、今回の発言を疑問視する人が多いようです。
また、トップダウンが悪いということは決してありません。トップダウンもボトムアップもそれぞれメリット・デメリットは存在します。
例えばトップダウンの場合は「意思決定のスピードが早い」「方針の一貫性が保たれやすい」といったメリットがあげられています。ボトムアップも「仕事に意欲があり、自ら考えて行動する従業員が増える」「現場の課題が、組織全体の課題として共有される」などのメリットが指摘されています。
その反面デメリットもあります。トップダウンでは「現場が不満を抱えやすい」「現場の問題が反映されにくい」というものがあり、ボトムアップにも「意思決定が遅くなりやすい」「政策や方針にブレが生じるおそれがある」といったデメリットがあります。
知事として求められるのは臨機応変ではないでしょうか。事業の内容によってトップダウンで決めるかボトムアップにするかを見分ける目が必要だと考えます。そもそも「トップダウン」「ボトムアップ」にこだわるのではなく、結果を出すことこそ政治家には求められています。特に東京都知事なら尚更でしょう。
蓮舫氏は小池知事批判に目が行き過ぎて重要なことを見失っているのではないでしょうか。