音喜多議員の質問主意書に政府が答弁書を閣議決定です ⇒ 公金管理のあり方として妥当なのか疑問です。。

東京都監査委員が東京都福祉保健局に勧告を出したNPO法人への委託事業の件が国会でも取り上げられています。

維新の会の浅田議員は代表質問で行政改革と関連して政府の姿勢を問いただしました。この代表質問の他にも同じ維新の会の音喜多議員が質問主意書を提出し、政府の姿勢を問いただしています。

質問主意書の答弁書は閣議決定されるもので重い文書です。その質問主意書に対する答弁書が閣議決定され、公開されました。

ですが、その答弁書を見ると公金管理のあり方として妥当なものだとは思えないものでした。

音喜多議員の質問主意書に答えた答弁書の中身は。。。

異例とも言える監査請求の一部が認められた東京都福祉保健局の問題によって行政の公金管理のあり方が問われています。

監査請求の結果、経費精算の一部に不備が指摘されましたが、このNPO法人以外の会計書類の確認も十分に行ってこなかったことが判明したと報道されています。

この問題について、維新の会の音喜多議員が質問主意書を提出し、政府から答弁書が送付されています。質問主意書と答弁書を比較してみると、公金管理の杜撰さが鮮明になっています。

二 本事業は令和三年度から実施されているが、それに先駆けて、平成三十年度~令和二年度に「若年被害女性等支援モデル事業」(以下「モデル事業」という。)が実施されていた。平成三十年度にモデル事業を実施することとなった経緯やその趣旨は何か。

三 平成三十年度にモデル事業を実施することになった経緯の中で、政府・厚生労働省は、一般社団法人Colaboからモデル事業の実施及び事業内容に関する要望を受けた実績はあるか。
引用元 若年被害女性等支援・困難女性支援に関する質問主意書

この音喜多議員の質問について答弁書は次のようなものになっています。

二及び三について
中略
地方公共団体、学識経験者や御指摘の「一般社団法人Colabo」等の支援団体等から、様々な困難な問題を抱える若年女性に対する支援に関する要望を受けたことも踏まえ、公的な支援につながりにくい困難な問題を抱える若年女性について、公的機関と民間団体とが密接に連携し、居場所の確保等を行う仕組みを構築するためのモデル事業を実施することにより、若年女性の自立の推進に資することを目的として、平成三十年度に創設したものである。
引用元 第211回国会(常会) 答弁書

驚くことに事業者等からの要望を受けて事業を開始したというのです。そしてこの事業についての行政事業レビューについてさらに驚くべき答弁書内容になっています。

支援モデル事業及び本事業を含む総合支援事業については、総合支援事業全体を対象として、行政事業レビュー及び事後の政策評価を実施しているところであり、現時点で本事業に対する個別の行政事業レビュー及び事後の政策評価を実施する予定はなく、また、本事業について、お尋ねの「定量的な成果目標」は設定していない。
引用元 第211回国会(常会) 答弁書

行政事業レビューは、国の事業について各府省が点検・見直しを行うものです。点検・見直しは公金が支出されている事業であれば当然行うべきものなのではないでしょうか。

東京都福祉保健局が委託した事業が必要なものであると理解はしますが、公金の支出のあり方として適切なのでしょうか。

答弁書でも明らかになった公金管理のあり方ですが、今回の問題を契機に国、そして地方自治体も公金管理のあり方を見直してもらいたいと思います。

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