ブラジルで損傷した空母を海に沈め処分し環境汚染指摘で非難
ブラジル海軍は3日、損傷し領海を漂流していた退役空母「サンパウロ」を同国の沖合350キロ、水深5千メートルの海底に沈めて処分しました。
港への接岸が許可されず、沈没は避けられないと判断したことからの決定です。
一方で空母の有害物質が海を汚染するとして環境団体などから非難の声が出た。
空母は全長266メートルで、1960年代にフランス海軍が使用していたものを2000年にブラジルが購入。ブラジルは21年にトルコの造船会社に解体を発注したが、空母が発がん性のある有害なアスベストを含んでいたことからトルコ当局が昨年8月、入港を拒否。座礁の危険があるなどとしてブラジルへの接岸も許可されず、約半年の間、ブラジル沖をえい航されて漂っていた。
環境汚染を防ぐため沈没の不許可を裁判所に求めたが、北東部ペルナンブコ州の高等裁判所は3日、空母の航行継続はえい航船の乗組員の命を危険にさらすなどとして要請を退けました。
半年間もの間漂流しており、どうしようもなかった結果なのでしょうか、果たして正しい行いだったのかは疑問です。